私が会社をやめたとき、
いろんなハレーションはありました。
いままで仕事をしてきた上司や同僚、後輩、関係者。
基本的には丁寧にやめてきたと思います。
いい感じでやめてきたと思います。
送別会を開いてくれた人、
ハグをしてきた人、
良い印象の方もいれば、
丁寧なメールをくれた人、
明らかに敵意をもってきた人もいます。(ごく一部です。こういったひとは、年上の人ですが)
いまでも思い出す、すごいと感じた人がいました。
その人は会社の役員でした。
本社へいってしまい、疎遠でしたが、たまたま自分の職場に帰ってきていたので、
退職を告げました。
その人は、大変驚き、理由をきいてきました。
少し話して、別れましたが。
その方は、午後にケーキを二つ買ってきて、私にくれました。
「奥さんによろしく。いままで、ご主人を仕事で忙しくしてすみませんでしたと伝えてくれ」
なんということでしょう。
たかだか一兵卒に。たまたま最後にお会いしただけなのに。
職種も全然違います。これから二度と会わない可能性も高いのに。
わざわざ時間を使ってケーキを準備する、
このホスピタリティ。温情。
もしかしたら、したたかさもあったのかもしれません。
それでも、
この1エピソードをもって、
この方は、わたしから、頻繁に、思い出されるのです。
すごいお方として、思い出されるのです。
おそらくこれは、すごいことだと思います。
ひとつのこの行動で、品格が決まります。
圧倒的にすごい存在として、残るのです。
そして、そのことをもって、この会社に、ポジティブな感情がセットになるのです。
いろんなネガティブな感情があったとしても、このポジティブな出来事が、上書きされるのです。
このことは、本当に教訓です。
あなたが、人の心に残るとき。
どのように人の心に残るのか。
ある意味では、これは心のハイジャックだと思います。
人の心に残るということ。